入れ歯

入れ歯が合わないとはどんな状態?

入れ歯が合わないとはどんな状態?
入れ歯が合わないと、毎日装着する方にとって困った状態です。歯医者へ行くのに都合が合わず放置してしまうと、どんどん口腔内の環境は悪くなってしまいます。入れ歯が合わない原因や、放置するとどんなトラブルが起きるかについて詳しくご紹介いたします。

入れ歯が合わないとは

入れ歯が合わない状態とは、装着した入れ歯が口腔内で適切にフィットせず、さまざまな不快感を引き起こす状態を指します。具体的には以下のような状況が考えられます。

1. 入れ歯が動く、ずれる

入れ歯がしっかりと固定されず、食事や会話の際に動いてしまうことがあります。これは、歯茎や顎の形に適切にフィットしていないために生じるもので、非常に不快です。

2. 痛みや圧迫感

入れ歯が歯茎に対して過度な圧力をかける場合、痛みや圧迫感を感じることがあります。特に、新しく作った入れ歯や、歯茎が変形してしまった場合に見られることが多いです。

3. 口内炎や潰瘍

入れ歯が合わない状態が続くと、縁や面が歯茎や口内の他の部分に摩擦を引き起こし、口内炎や潰瘍ができることがあります。これは非常に痛みを伴い、食事や会話を困難にします。

4. 嚙み合わせが悪い

嚙み合わせが適切でない入れ歯は、食べ物をうまく噛むことができず、食事中に不便を感じることがあります。また、長期的には顎関節症の原因にもなりかねません。

5. 発音障害

入れ歯が正しくフィットしていないと、発音が不明瞭になることがあります。特に、前歯にかかる部分の入れ歯が合わない場合、「サ行」や「タ行」の発音に影響を及ぼしやすいです。

6. 食べ物が詰まりやすい

入れ歯と歯茎の間に隙間があると、食べ物がその隙間に入り込みやすくなり、不快感や口臭の原因になります。

これらの症状が現れると、日常生活において大きなストレスを感じることが多く、入れ歯の再調整や作り直しが必要になることがあります。

入れ歯が合わない原因

合わない原因は主に以下のようなものです。

1. 歯茎の形が変化した

入れ歯は時間とともに歯茎の形などの口内の変化に合わなくなることがあります。これにより、入れ歯が緩くなり、ずれや痛みが生じることがあります。

2. フィットしていない

最初から入れ歯が適切に作製されていない場合、十分にフィットしていない可能性があります。これが原因で、入れ歯がしっかりと固定されず、話したり食べたりする際に不快感を感じることがあります。

3. 嚙み合わせの問題

入れ歯を付けた時の嚙み合わせが適切でない場合、食べ物を噛んだときに不快感や痛みが生じ、食事が困難になることがあります。

4. 素材の違和感

入れ歯の素材にアレルギーや過敏反応がある場合、装着時に不快感や痛みが生じることがあります。特定の素材に対して敏感な場合、新しい素材で作り直すことが考えられます。

5. 適応期間の不足

使用し始めたばかりの頃は、装着感に違和感を感じるのが一般的です。最初は短い時間の装着で徐々に慣らしていきますが、それでも違和感が続く場合は調整が必要です。

これらの原因に対処するためには、定期的な歯科医の診察や、入れ歯の調整が重要です。

入れ歯が合わないのを放置すると起きるトラブル

入れ歯が合わない状態のまま放置してしまうと、多くのトラブルが生じます。長期間の不適合な状態のままで使っていると、口腔内の健康に悪影響を及ぼし、歯茎の炎症や感染症のリスクを高めます。

安定して噛むことが出来なければ食事が楽しくありませんし、咀嚼がしづらいために大きな塊のまま飲み込むと消化器官に負担をかけ、十分な栄養が摂取できません。入れ歯が合わなければ痛みや不安定さなどが生じるため、心理的なストレスが増加して生活の質が低下し自信を失い、社会的な活動にも消極的になる場合があります。

入れ歯が合わない場合の対処方法

合わないと感じた場合は、早めに対処を行いましょう。

①歯科医師による診断を受ける

まずは歯科医院へ通院し、現在のお悩みについて適切な診断と調整を受けましょう。歯科医師は入れ歯のフィット感を改善するために必要な調整を行います。

②定期的なチェックとメンテナンスをする

定期的に歯医者さんへ通院し、入れ歯の状態をチェックしてもらいましょう。また、健診によるチェックやクリーニングを行ってもらえば、虫歯や歯周病などが起きても早期に対処することができます。

③どうしても合わない場合再作製をする

どうしても患者さんの口腔内に合わない場合、新しく作り直すケースがあります。

正しいケア方法

入れ歯を長持ちさせ、且つ快適に装着するためには、正しいケアが欠かせません。それには、洗面台に落とさないように水を張り、洗浄専用のブラシと洗浄剤を使用して、毎日の汚れや細菌を取り除きましょう。

入れ歯専用の洗浄剤や保湿剤を使用すれば、入れ歯の劣化を防げ、清潔な状態を保ちます。また、入れ歯を入れた歯科医院で定期的に健診を受け、入れ歯の状態を確認してもらうことが重要で、痛みや不快感を感じた場合は早めに相談しましょう。

まとめ

入れ歯が合わない状態を放置すると、多くのトラブルが生じます。口腔内の健康を維持し、快適な生活を送るためには、適切な対処と定期的なメンテナンスが必要です。入れ歯に違和感を感じたら、早めに歯科医師に相談し、適切な処置を受け、健康で快適な生活を維持しましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 心斎橋クローバー歯科・矯正歯科
院長 山田 秀史

2007年 松本歯科大学卒業。2011年 松本歯科大学大学院卒業。日本口腔外科学会認定医。アストラテックインプラント認定医。

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