インプラント

インプラントを長く使うためのポイント

インプラントを長く使うためのポイント

インプラント治療は、失った歯を補うためので、長期間維持するためには適切なケアと定期健診が欠かせません。インプラントを長く健康に保つための具体的な方法についてご説明します。

インプラントとは?

天然歯とインプラントの違い

インプラントとは、歯が失われた部分に小さなネジ状の人工歯根を埋め込み、その上に上部構造(人工の歯)を取り付ける治療方法です。インプラント体はチタンで出来ており、顎の骨と結合するため、しっかりと固定されます。

これにより、自然な歯と同様の機能と見た目を提供することができます。しかし、インプラントを長期間使用するためには、適切なケアとメンテナンスが欠かせません。

インプラントを長く使うためのポイント

インプラントを長く機能させるためには、インプラント周囲炎にならないように気を付けなければなりません。周囲炎を予防するためには以下のような点に注意しましょう。

1. 定期的な歯科健診を受ける

半年に一度のペースで歯科医院での定期健診を受け、インプラント周囲の健康状態をチェックしましょう。

2. 適切な口腔ケアを実践する

毎日の歯磨きに、デンタルフロス、抗菌性のマウスウォッシュなどを加えて、インプラントの周囲を清潔に保ちましょう。

3. 歯科医院でのクリーニングを受ける

歯科医院でのクリーニングを定期的に受け、家庭では取りきれない歯石や歯垢を除去しましょう。

4. バランスの取れた食事を心掛ける

インプラントを長持ちさせるためには、食生活にも気を付ける必要があります。以下の点を参考にしてください。

  • 硬い食べ物を避ける・・硬い食べ物はインプラントに過度の負担をかける可能性がありますので、注意しましょう。
  • バランスの取れた食事・・栄養バランスの良い食事は、全身の健康に加え、口腔の健康にも良い影響を与えます。
  • 酸性の食品を控える・・酸性の食品や飲料は、歯のエナメル質にダメージを与えることがあるため、適度に摂取するよう心掛けましょう。

5. 禁煙をする

タバコは口腔内の健康に悪影響を及ぼします。特にインプラント患者さんの場合、喫煙はインプラント周囲炎を引き起こすリスクを高めます。禁煙することで、インプラントの寿命を延ばし、健康な口腔環境を保つことができます。

6. 噛み合わせのチェックを行う

定期的に噛み合わせの確認と調整を行い、インプラントに過度の負担がかからないようにします。

7. インプラント周囲炎の予防に努める

歯垢や歯石の蓄積を防ぎ、健康的な口腔環境を保つことで、インプラント周囲炎を予防します。

定期的なメンテナンスの重要性

インプラントを長く使うためには、定期的なメンテナンスが非常に重要です。歯科医院での定期検診を怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルが発生する可能性があります。

  • 歯科医院での定期的なクリーニング
  • インプラント周囲の状態チェック
  • 咬み合わせの確認と調整

なぜ定期的なメンテナンスが必要なのか

1. インプラント周囲炎の予防

インプラント周囲炎は、インプラント周囲の歯肉や骨が細菌に感染して炎症を起こした状態です。これは歯石や歯石の蓄積によって引き起こされ、進行するとインプラントがグラグラし始める可能性があります。定期的なメンテナンスによって、歯垢や歯石の蓄積を防ぎ、健康な歯茎を維持することができます。

2. インプラントの機能を保つ

インプラントが正常に機能するためには、周囲の歯茎や骨が健康であることが必要です。定期的に健診を受けることで、早期に問題を発見し、適切な対処を行うことができます。

3. 咬み合わせのチェック

インプラントが長期間にわたって適切に機能するためには、咬み合わせが正しい状態であることが重要です。定期的な健診の際に、1年に1回程度は咬み合わせのチェックも行い、必要に応じて調整を行います。

具体的なメンテナンス方法

1. 歯科医院でのクリーニング

歯科医院では歯科衛生士が専用の器械を使ってクリーニングを行います。毎日のセルフケアでは取りきれなかった歯垢や、歯磨きでは落とすことの出来ない歯石を除去するために、歯科医院でのクリーニングは欠かせません。特に、インプラント周囲の清掃は専門家に任せると安心です。

2. インプラント周囲の状態のチェック

定期健診では、歯科医師がインプラント周囲の歯肉や骨の健康状態をチェックします。これにより、インプラント周囲炎の早期発見と治療が可能となります。

3. 噛み合わせの確認と調整

インプラントの噛み合わせが正しく機能しているかどうかを確認し、必要に応じて調整を行います。噛み合わせがずれていると、インプラントに過度の負担がかかり、長期間の使用に支障をきたすことがあります。また、噛み合わせが悪い状態で過ごすと、顎関節症のリスクが高まります。

4. 歯磨きの指導

定期的な健診の際には、患者さんに適切な歯磨きの方法を指導することも重要です。効果的な歯磨きの方法やデンタルフロスの使い方、抗菌性のマウスウォッシュの使用方法などを教えることで、日常的な口腔ケアの質を向上させます。

  • 正しい方法での歯磨き・・歯ブラシは柔らかいものを選び、インプラント周囲も丁寧にブラッシングします。
  • デンタルフロスや歯間ブラシの使用・・歯と歯の間やインプラント周囲の汚れを除去するために、デンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう。
  • 抗菌性のマウスウォッシュの利用・・インプラント周囲の細菌を減少させるために、抗菌性のマウスウォッシュを使うと効果的です。

メンテナンスの頻度

一般的には、患者さんは、3~6ヶ月に一度のペースで歯科医院での定期健診とクリーニングを受けることが推奨されます。インプラント患者さんの場合は、それに加えて担当医の判断でインプラントの状態をチェックするためのメンテナンスが必要な場合もあります。

まとめ

インプラントを長く使うためには、日々のケアと定期的なメンテナンスが不可欠です。歯科医師と協力しながら、健康な口腔環境を維持し、インプラントを長持ちさせましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 心斎橋クローバー歯科・矯正歯科
院長 山田 秀史

2007年 松本歯科大学卒業。2011年 松本歯科大学大学院卒業。日本口腔外科学会認定医。アストラテックインプラント認定医。

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