
ワイヤー矯正してもタバコが吸えるか気になるという方は一定数おられます。今日は、煙草がワイヤー矯正にもたらす影響や、歯列矯正における大事なポイントを挙げてみます。
歯のお悩みやワイヤー矯正の治療の流れ
きれいな歯並びや正しい噛み合わせを目指して、歯科矯正の治療を開始する人が多いです。歯並びのお悩みで多いのは下記のような不正咬合です。
- 上顎の歯が前に出る出っ歯(上顎前突)
- 下唇から顎までのラインが出ている受け口(下顎前突・反対咬合)
- 上下の口元が突出気味(上下顎前突)
- 歯が前後にガタガタ・八重歯(叢生)
- 奥歯を噛み合わせるとお口が閉じられない(開咬)
- 上の前歯で下の前歯が隠れる程度噛み合わせが深い(過蓋咬合)
- 歯と歯の間が空いているすきっ歯(空隙歯列・正中離開)
全顎矯正か部分矯正かは、カウンセリング時にお口の状態を診察し精密検査を行い、歯科医師が治療計画や費用、治療にかかる時間を具体的にご提案いたします。ワイヤーで行うワイヤー矯正と、インビザラインなどのマウスピースで行うマウスピース矯正と二種類あります。
ワイヤー矯正
ブラケットと呼ばれるボタンのようなものを歯に接着し、その中にワイヤーを通し、歯を動かす矯正治療法です。ワイヤーをつける部分が3通りあります。
- 歯の表側に装着する普通矯正(表側矯正)
- 歯の表側に見えにくい色で装着する審美矯正(ホワイトワイヤー矯正)
- 歯の裏側に装着する舌側矯正(裏側矯正)
ワイヤー矯正での治療の流れについてご説明いたします。
- 動かしたい歯の表面にブラケットという突起を付着
- ブラケットにワイヤーを通す
- 通院の際にドクターが歯の動きを確認をし、新しいワイヤーと交換
- 正しい位置に歯が動けば保定装置(リテーナー)を装着し、歯列を固定
- 保定期間が終了すれば綺麗な歯並び
マウスピース矯正
透明なマウスピースを歯に装着し、歯が動いたら新しいアライナーと交換し、歯の位置を動かす矯正方法です。
より動きが必要な場合はアタッチメントと呼ばれる突起を歯に接着する
参照先:3M
ワイヤー矯正してもたばこは吸える?
一般的にワイヤー矯正と喫煙の関係性はないのでは?と思われるでしょう。ただ、タバコが原因で、矯正に及ぼす影響というのは少なからずあります。順を追ってご説明していきます。
- タバコを吸う
- タバコに含まれるニコチンやタール・ヤニ・一酸化炭素などの有害物質が体内に摂取される
- 血流が収縮し、歯肉の血の流れや色・代謝も悪くなる
- 歯を動かすための栄養素が行き届かず、口臭・唾液の減少・骨が動きにくく歯の動きが遅くなる
- 矯正の治療期間が通常よりも延びて遅くなる
- 費用や通院による負担が増す
- ニコチンは血管を収縮させる作用
- タールは発がん性物質を補助する働き
- ヤニは歯に着色がつきやすく、ステインの汚れが付く
- 一酸化炭素は、血液のヘモグロビンと結合し、酸素を運びにくくなる
ワイヤー矯正で治療期間を延長させないためには
ワイヤー矯正で治療期間を延長させないためには、禁煙がおすすめです。禁煙すると口腔内の歯茎や体内に有害物質が回らないため、歯の動きを阻害するものがありません。タバコの種類によっては大丈夫と言えません。紙タバコだけではなく、電子タバコ、加熱式タバコも同様です。
いずれのタバコも有害物質が含有されているため、歯や身体の健康については、大きなリスクがあります。喫煙者の方は禁煙し、血管や循環器の回復を目指しましょう。
まとめ
綺麗な歯並びや咀嚼機能の改善のために通常の治療期間で矯正したい場合、喫煙は百害あって一利なしです。そのため、ワイヤー矯正などの歯列矯正を考えられるならば、煙草の習慣を見直してみましょう。まずは歯並びの問題や矯正のために大事な点について、一度無料カウンセリング(当院は予約制)で相談ください。歯医者さんがあなたのお口の状態をきちんと診断し、的確に治療計画や料金を提示してくれます。