親知らずは、他の歯と違って生える場所や方向が不安定であるため、さまざまな問題を引き起こすことがあり、親知らずが生えてきたときには適切なケアと注意が必要です。親知らずが生えてきたときに気を付けるべきポイントについてご説明します。
目次
親知らずとは?
親知らずとは、第三大臼歯とも呼ばれる歯で、通常は17歳から25歳頃に生えてきます。多くの人が親知らずを4本持っていますが、生えない人や本数が異なる人もいます。
親知らずが生える場所は奥歯のさらに奥であり、生えてくる段階で歯茎に痛みや腫れなどの不快感が起こります。耳や首に痛みが出る方もおられます。
通常の歯と比較してまっすぐに生えにくい傾向があります。親知らずが生えてくる兆候があった場合は、数か月おきに歯科で定期健診を受けて親知らずの生え方をチェックする必要があります。
親知らずが生えてくる兆候
親知らずが生えてくる時期には個人差がありますが、一般的には以下の兆候があります。
- 歯茎の腫れ
- 痛みや違和感
- 圧迫感や痒み
これらの兆候が現れたら、親知らずが生えてきている可能性が高いため、歯科医院で定期健診を受けてX線撮影をして親知らずの位置を確認してもらいましょう。
この時期には正しい方法での歯磨きを丁寧に行い、適切なケアを行うことが重要です。
親知らずが生えてくる兆候があったときに歯科医院でチェックすべきこと
親知らずが生えてくる兆候があったときには以下のような内容を歯科医院でチェックしてもらいましょう。
1. 親知らずの位置と方向の確認
- レントゲンを撮影して、親知らずが正しく生えてくるか、他の歯に影響を与えていないかを確認します。
- 親知らずが水平や斜めに生えている場合、抜歯が必要になることがあります。
2. 炎症や感染の有無
- 歯茎が腫れている場合、感染や炎症が起きている可能性があります。
- 必要に応じて抗生物質の処方や、炎症を抑えるための治療を行います。
3. 歯列への影響
- 親知らずが他の歯を押しやって、歯並びに悪影響を及ぼしていないかをチェックします。
- 歯並びに影響がある場合、早めに抜歯することが推奨されます。
4. 虫歯や歯周病のリスク評価
- 親知らずが生えかけていると、その周囲に食べかすや歯垢が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
- 定期的に歯科でクリーニングを受け、適切な口腔ケアの指導を受けましょう。
5. 抜歯の必要性の判断
- 歯科医師が親知らずの状況を総合的に評価し、抜歯が必要かどうかを判断します。
- 抜歯が必要な場合、タイミングや方法について説明を受けます。
6. 痛みや不快感の管理
- 現在感じている痛みや不快感について詳しく相談し、適切な痛み止めや対症療法を受けます。
- 日常生活での注意点やセルフケア方法についてもアドバイスを受けます。
具体的な質問例
- 親知らずの位置と方向は正常ですか?
- 現在の炎症や感染の程度はどうですか?
- 親知らずが他の歯にどのような影響を与えていますか?
- 親知らずの周りの歯茎や歯の健康状態はどうですか?
- 抜歯の必要性はありますか?ある場合、その時期や方法は?
歯科医院でこれらのポイントをチェックし、歯科医師の指示に従って適切な処置を受けることが大切です。
親知らずが生えてきた時の一般的な問題
親知らずが生えてくると、以下のような問題が生じることがあります。
- 痛みや腫れ・・親知らずが生えるときの痛みは、多くの場合、炎症が原因です。
- 歯列の乱れ・・親知らずが他の歯を押しやることにより、歯並びが悪くなることがあります。
- 虫歯や歯周病・・親知らずの位置が奥であるため、歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
親知らずのケア方法
親知らずが生えてきたときには、以下の方法でケアを行うと良いでしょう。
- 歯磨き・・奥歯までしっかり歯磨きすることが重要です。特に親知らず周辺は丁寧に磨きましょう。
- デンタルフロスの使用・・歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯と歯の間の汚れを取り除くことが必要です。
- 定期的な歯科健診・・歯科医師に定期的に診てもらうことで、親知らずの状態を確認し、問題があれば早期に対処できます。
親知らずの抜歯について
親知らずが生えることで問題が発生した場合、抜歯が必要になることがあります。以下の点に注意しましょう。
- 抜歯のタイミング・・痛みが強い場合や、歯並びに影響を及ぼしている場合は、早期に抜歯を検討することが推奨されます。
- 抜歯の方法・・親知らずの位置や状態によっては、通常の抜歯よりも難易度が高い場合があります。歯科医師の指示に従いましょう。
- 費用とリスク・・抜歯には費用がかかりますが、保険が適用されます。また、手術後の痛みや腫れなどのリスクもありますので、しっかりと確認しておきましょう。
抜歯後の注意点
親知らずを抜歯した後には、以下の点に注意して過ごしましょう。
- 痛みや腫れの管理・・抜歯後には痛みや腫れが生じることがあります。医師から処方された痛み止めや抗生物質を服用しましょう。
- 食事の注意・・抜歯後数日は柔らかい食べ物を選び、刺激の強い食べ物や飲み物は避けるようにしましょう。
- 口腔内の衛生・・抜歯後の口腔内は非常にデリケートです。軽くうがいをする程度に留め、強くすすぐことは避けてください。
まとめ
親知らずが生えてくると痛みや不快感を感じることが多く、適切なケアが必要になります。そのためには、歯科医院で親知らずの生え方や位置、周囲の炎症や感染の有無、歯列への影響、虫歯や歯周病のリスクなどを定期的にチェックすることが大切です。問題が発生した場合は必要ならば抜歯を検討します。