
赤ちゃんでも虫歯になる?哺乳瓶による虫歯のリスクとは
「まだ歯が生えたばかりだから虫歯の心配なんて…」と思っていませんか?
実は赤ちゃんでも虫歯になることがあり、とくに哺乳瓶を使っているとリスクが高まるんです。
哺乳瓶虫歯とは、哺乳瓶を使ってミルクや果汁を頻繁に与えることによって起こる虫歯のこと。特に寝る前や寝ながら飲んでいる場合、口の中に糖分が長く残るため、虫歯菌が活性化しやすくなります。
目次
哺乳瓶虫歯が進行するとどうなるの?将来への影響も

哺乳瓶虫歯は、上の前歯から虫歯になりやすく、気づかずに進行してしまうと…
歯が茶色く変色する
前歯が溶けるように欠けてしまう
噛む力や発音に影響が出る
永久歯の歯並び(不正咬合)の原因になることも
つまり、一時的な問題にとどまらず、将来的な歯の健康や見た目にも影響が出ることがあるんです。
哺乳瓶で虫歯が出来る理由

赤ちゃんの口の中って、いかにも清潔そうに見えるけど…実は哺乳瓶の使い方次第で虫歯のリスクが高まることがあるんです!
その理由は主に以下の3つ
1. 糖分が長時間お口の中に残る
ミルクや果汁など、哺乳瓶で与える飲み物には乳糖や果糖などの糖分が含まれています。
これらが口の中に長時間とどまると、虫歯の原因菌が糖をエサにして酸を出し、歯の表面(エナメル質)を溶かすんです。
2. 寝ているときは唾液が減って自浄作用が低下
寝かしつけに哺乳瓶を使っていると、飲みながら寝てしまうことが多いですよね。
ところが、睡眠中は唾液の分泌量がグッと減るため、お口の中を洗い流す力(自浄作用)が弱まるんです。
その結果、糖分や歯垢が残りやすくなってしまいます。
3. 前歯に飲み物が直接当たりやすい
哺乳瓶で飲むとき、上の前歯に飲み物が集中的に触れるので、特に上の前歯が虫歯になりやすい傾向があります。
これがいわゆる「哺乳瓶虫歯」で、前歯が茶色くなったり、歯の形が変わってしまうことも。
哺乳瓶虫歯は“習慣”がカギ
哺乳瓶で虫歯になるのは、飲み物の種類というよりも与える時間・頻度・タイミングに大きく関係しています。
つまり、
- 寝る前に哺乳瓶を使う
- 何度もダラダラと飲ませる
- 甘い飲み物を哺乳瓶で与える
といった“日常のルーティン”が虫歯リスクを高めるんです。
だからこそ、少しずつでも改善すればOK!
赤ちゃんの健やかな歯の発育のために、「飲ませ方」や「タイミング」を見直すことから始めてみましょう?
よくあるパターン:寝かしつけのミルクが原因になることも
特に虫歯リスクが高まるのが次のようなシーン
- 哺乳瓶をくわえたまま寝かせている
- ミルクや甘い飲み物を哺乳瓶で何度も与える
- 乳歯が生え始めても歯磨きをしていない
これらの行動が続くと、赤ちゃんの口の中に糖分が長時間とどまり、歯垢が増えてしまいます。赤ちゃんでも虫歯菌は存在しており、歯垢がたまるとあっという間に虫歯へと進行してしまいます。
赤ちゃんを虫歯から守る具体的な予防策
以下の対策を日常に取り入れてみましょう。
→ 眠る直前に哺乳瓶でミルクやジュースを与えないようにする。
→ ミルクを飲んだ後はガーゼや綿棒でやさしく口の中を拭く。
→ 赤ちゃん用の歯ブラシや指サックでやさしく磨き始める。
→ 哺乳瓶に果汁やスポーツドリンクなど甘いものを入れない。
→ 毎日、親御さんが赤ちゃんの歯や歯ぐきの状態を観察する。
こうした小さな心がけの積み重ねが、赤ちゃんの将来の歯の健康を守ります。とくに歯磨きは「慣れ」が大切なので、嫌がられても毎日少しずつ続けましょう。
赤ちゃんのお口のケアはどうやったらいいの?

「まだ歯が生えてないから大丈夫でしょ?」と思いがちだけど、実は歯が生える前からのお口のケアってとっても大切なんです。
ケアのポイントは、赤ちゃんの月齢や成長段階に合わせてお口のケア方法を変えていくこと。以下のステップを参考にしてくださいね。
0~6ヶ月頃(歯がまだ生えていない時期)
→ ガーゼや柔らかい濡れタオルで、歯ぐき・頬の内側・舌などをやさしく拭いてあげよう。
→ 指で優しくマッサージしながら、ケアに慣れさせておくと歯が生えてからもスムーズ!
この時期の目的は「お口を清潔に保つ」&「ケアに慣れさせること」だよ。
6ヶ月~1歳頃(乳歯が生え始める時期)
→ 赤ちゃん用の歯ブラシや、指サック型の歯ブラシを使ってやさしくみがこう。
→ 虫歯菌が繁殖しやすい寝ている間に備えて、夜の歯磨きがとっても重要!
→ 歯磨き=イヤなことにならないように、遊び感覚で習慣づけしよう。
歯が1本でも生えたらケアはスタート!乳歯はとっても虫歯になりやすいから注意。
1歳~2歳頃(奥歯が生えはじめる時期)
→ まずは真似ごとでもOK。自分で持たせて興味を持たせてから、仕上げは親御さんが!
→ 奥歯や歯と歯の間など、磨き残しやすい部分はしっかりチェック。
→ 使う場合は「フッ素濃度500ppm以下」の赤ちゃん用歯磨き剤をほんの少量でOK。
この時期は「仕上げ磨きが命」!イヤイヤ期でもあきらめずに続けよう。
お口のケアのポイントまとめ
- 歯が生える前からお口の中をやさしく拭いて清潔に
- 歯が見えてきたら歯ブラシデビュー(夜は特に念入りに)
- 毎日続けて「歯磨きは当たり前」の習慣に
- 歯磨き剤は年齢に応じて正しく使う
- 1歳を過ぎたら歯科での健診を受けてチェック!
赤ちゃんのお口のケアは「習慣づけとスキンシップ」がポイント。
毎日のケアが、赤ちゃんの将来の健康な歯と笑顔を守る第一歩になります。
日々の生活で気をつけるべきポイント一覧
赤ちゃんの虫歯予防のために、次の点を意識しましょう。
哺乳瓶に甘い飲み物を入れない
口の中を清潔に保つ習慣をつける
1歳を目安にコップへの切り替えを進める
乳歯が生えたら歯磨きをスタートする
かかりつけの歯科医院で定期的な健診を受ける
これらは、すぐに取り入れられる「日常の中の予防」です。
特別な道具や高額なケアではなく、親御さんの少しの意識と行動が赤ちゃんを虫歯から守ってくれるのです。
まとめ
赤ちゃんの歯を守るために、今すぐできることとは?
虫歯のリスクは「まだ赤ちゃんだから」と安心している時期から始まっています。赤ちゃんの将来の笑顔のために、今できることをひとつずつ実践してみましょう。
- 寝る前の哺乳瓶は避ける
- 歯が生えたら歯磨きスタート
- 1歳になったら歯科での健診デビュー
これらを習慣にすれば、赤ちゃんの歯をしっかり守ることができます。わからないことがあれば、かかりつけの歯科医院で早めに相談するのも安心の一歩です!