予防歯科

年齢に合ったケアで一生自分の歯を守る!予防歯科の年齢別ガイド

年齢に合ったケアで一生自分の歯を守る!予防歯科の年齢別ガイド

年齢ごとの予防歯科ってどう違うの?

「予防歯科が大切」とよく聞くけれど、子どもから高齢者まで、年齢によってどんなケアが必要なのか分からない…そんなお悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。

悪化させるとどうなる?放置すると歯を失う原因にも…

年齢に合わないケアをしていると、むし歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、最終的には歯を失ってしまうこともあります。また、お口の健康は全身の健康にも大きく関わっているため、放置はNG!

そこで知ってほしいのが「年齢別の予防歯科」!

この記事では、各ライフステージに応じた予防歯科のポイントをやさしく解説。今の自分、そして家族のケアの参考にしてみてください。

乳幼児期(0〜6歳):むし歯ゼロのスタートを切るために

この時期の予防歯科は、将来の健康な歯並びとむし歯リスクの低減に大きく関わる「スタート地点」です。まだ自分でケアができない乳幼児期は、親御さんの関わりが非常に重要。

口の中を清潔に保つ習慣を育てることはもちろん、離乳食やおやつの内容、哺乳瓶の使い方までが予防に直結します。乳歯だからと油断せず、「生えた瞬間から予防」を意識しましょう。

  1. 赤ちゃんの歯が生える前から、ガーゼで口の中を清潔に。
  2. 歯が生え始めたら、保護者による歯磨きをスタート。
  3. フッ素塗布や小児用歯磨き粉の活用。
  4. 哺乳瓶でのジュース・寝かしつけ飲みは避ける。
  5. 食生活のリズムとおやつ習慣の見直し。

この時期のケアは「親の関わり」がすべて。
まだ自分でケアができないからこそ、大人がしっかり守ってあげることで将来のむし歯リスクを大きく減らせます。

学童期〜思春期(7〜18歳):セルフケア習慣を育てよう

この時期は永久歯が揃い始め、自分で歯磨きをするようになる大事な成長段階です。正しい歯磨き方法を覚えること、甘いものとの付き合い方を考えることなど、習慣化がキーポイントになります。

また、見た目や人間関係を気にし始める時期でもあるため、口元の清潔感や歯並びへの関心も高まります。子どもの「自立」を尊重しつつ、家族のサポートで予防の土台を固めましょう。

  1. 自分で毎日の歯磨きをする習慣を身につける。
  2. 歯磨き後のチェックや仕上げ磨きの継続。
  3. 食べすぎ・飲みすぎ防止(スポーツドリンクや甘い物)。
  4. 歯並び(不正咬合)や咬み合わせのチェック。
  5. 定期的なフッ素塗布や健診の受診。

思春期は「自立の入口」。
この時期に正しい歯磨きの知識と習慣を身につけることで、大人になってからも自然と予防意識を持てるようになります。

成人期(19〜64歳):むし歯・歯周病の予防を意識して

社会に出て忙しくなると、お口のケアが後回しになりがち。でも実はこの年代こそ、歯周病が進行しやすく、目に見えないトラブルが増える時期です。

喫煙やストレス、食生活の乱れなどもリスクを高めます。また、被せ物や詰め物の劣化なども見逃せません。「今は痛くないから大丈夫」ではなく、定期的な健診やプロによるクリーニングで、お口の健康を守る意識を持ちましょう。

  • 歯周病予防を意識した歯磨きと補助清掃(フロス、歯間ブラシ)。
  • 喫煙・ストレス・食生活など、生活習慣の見直し。
  • 詰め物・被せ物の状態チェック。
  • 妊娠中の口腔ケア強化(妊娠性歯周炎の予防)。
  • 定期的な歯科健診と歯のクリーニング(プロフェッショナルケア)。

成人期は「トラブルを未然に防ぐための自己管理」がカギ。
むし歯や歯周病の初期は症状が出にくいため、意識的に予防を続けることが重要です。

高齢期(65歳〜):歯の本数と機能を守るケアを

高齢になると歯の本数が減りやすく、噛む・話す・飲み込むといったお口の機能が低下していきます。お口の状態は全身の健康と密接に関わっており、誤嚥やフレイルの原因にもなりかねません。

入れ歯の調整やインプラントの管理、口腔乾燥対策など、個別のケアが求められます。年齢を重ねても豊かな食生活や会話を楽しむために、積極的に口腔ケアを続けましょう。

  1. 入れ歯やインプラントを含めたメンテナンスの重要性。
  2. 飲み込みやすさ・誤嚥予防に配慮した口腔体操。
  3. 唾液分泌を促すためのマッサージ・水分補給。
  4. 口腔内の乾燥や口臭のケア。
  5. 定期的な健診とクリーニングの継続。

高齢期は「全身の健康とつながるお口のケア」がテーマ。
自分の歯が残っているかどうかに関わらず、口の機能を維持することで、食事・会話・生活の質を保てます。

家族みんなで取り組む予防歯科の習慣化

予防歯科は、家族全員で取り組むとより効果的!小さい子どもは親の行動をまねし、大人は子どもの存在で意識が高まります。

日常生活の中で「一緒に歯磨きする」「お口の話をする」「健診に行く」といった習慣が自然に根づくことで、お口の健康が家庭の中に定着します。年齢を問わず、家族ぐるみで取り組むことが、無理なく楽しく続ける秘訣です。

食後に一緒に歯を磨く時間を作る。

歯に優しい食材やおやつを選ぶ工夫。

家族全員で定期健診を習慣にする。

お口の話題を日常会話に取り入れる。

家族で励まし合いながら実践することで、お互いのモチベーションも上がり、自然と生活の一部に定着します。

定期健診で早期発見・早期予防を!

どの年齢でも「定期健診」は予防歯科の基本です。自分では気づけない初期のむし歯や歯周病、被せ物や詰め物のトラブルも、プロのチェックで早期発見・早期対応が可能に。また、歯石や歯垢の除去、歯磨きのアドバイスなど、毎日のケアの質もアップします。「痛くなってから」ではなく、「悪くなる前に」の意識を持って、ぜひ定期的に通いましょう。

  • 3〜6か月に一度の健診で、むし歯や歯周病の早期発見。
  • 歯垢や歯石の除去(プロフェッショナルケア)。
  • 歯並びや噛み合わせの異常のチェック。
  • 被せ物や詰め物の劣化・不適合の確認。

「まだ痛くないから大丈夫」は大きな落とし穴。
違和感がなくても、口の中で進行しているトラブルは少なくありません。健診は最もシンプルで確実な予防手段です。

まとめ

今こそ始めよう、年齢に合った予防歯科

予防歯科は、年齢によってアプローチが異なります。でも、共通して言えるのは「今できることから始めれば、未来は変わる」ということ。
家族や自分の歯を守るために、今日から一歩踏み出してみませんか?

「うちの子、まだ小さいけど歯磨きはこれでいいのかな?」「最近、健診サボりがちかも…」そんな小さな気づきが、歯を守る大きな第一歩。
気になった方は、ぜひお近くの歯科医院で相談してみてくださいね。

この記事の監修者
医療法人真摯会 心斎橋クローバー歯科・矯正歯科
院長 山田 秀史

2007年 松本歯科大学卒業。2011年 松本歯科大学大学院卒業。日本口腔外科学会認定医。アストラテックインプラント認定医。

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