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子供が歯をぶつけたらどうすれば良い?

子供が歯をぶつけたらどうすれば良い?

心斎橋クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 山田 秀史

子供が歯をぶつけたと聞いたら、パパやママはヒヤッと慌ててしまいます。その時、どのような対応をとれば良いのかご説明します。

子供が歯をぶつけた時どうすれば?

では、実際にお子さんが前歯をぶつけた場合、どのような処置を行えば良いのでしょうか。
ポイントをご案内します。

  • 痛みが長く持続するか
  • 歯の具合や色

これらをしっかりと確認することが大切です。こけた瞬間は痛いと泣くでしょう。時間が経ってもずっと歯が痛いと泣き続ける場合は、歯科医院へ説明して、お子さんを連れて受診しましょう。予約を入れる際にスタッフへ事情を説明すれば、歯科医師も患者様の状態を把握したうえで、診療することが可能です。

  1. 歯がぐらぐらしている
  2. 歯が欠けた・折れた
  3. 歯が抜けた
  4. 歯にひびが入った
  5. 歯が変色した

1. 歯がぐらぐらしている

歯がぐらぐらしていることを専門的に歯の動揺と言います。原因としては、歯を支える骨(歯槽骨)に大きな力や衝撃が加わった際に生じますが、動揺が少ない場合は経過観察のみです。ただ、歯に触れてぐらぐらが大きい場合は、隣の歯を固定する必要があります。

2. 歯が欠けた・折れた

歯が小さく欠けた場合は、白い歯科用の樹脂(レジン)を詰めて、見た目の問題を解決します。大きく欠けた(折れた)場合は、歯の中にある神経(歯髄)や、歯周組織に影響を及ぼし、痛みが続いたり、歯肉に腫れが出る可能性があります。その際に、痛みを取り除く治療や神経治療を先に行い、その後かぶせ物(クラウン)での治療を行います。放っておくと、永久歯へ影響が出てしまいます。

3. 歯が抜けた・折れた

歯が抜けた場合は、歯をさっと水で洗い、抜けた歯は歯牙保存液・水・牛乳に浸します。そのまま歯を医院まで持参し、歯科医師に歯を戻せるかどうか確認します。

歯の周囲には歯根膜という大切な歯周組織が付着しています。洗いすぎるとそれが流れてしまいますので、さっと洗いましょう。そして、歯の表面を乾燥から防ぎましょう乾燥から守りましょう。

4. 歯の表面がひび割れている

歯の根元に近い部分に割れ目が入っている症状を歯根破折と呼びます。軽度な歯根破折ではなく、神経にまで達している状態でしたら、抜歯の処置が必要です。

5. 歯が変色した

歯の色がぶつけた直後にピンク色になり、その後白く戻れば問題はありません。ただ、ぶつけてしばらく経って茶色や黒色に変色したならば、その歯の神経が死んでいる状態です。そのまま放置しておくと、歯根の周囲で新たな病気になったり、歯茎が腫れる可能性があります。神経が死んでいる場合は、抜歯をおすすめする場合があります。

歯をぶつけた後、時間を経て歯の色や具合が変わった場合は、早めに歯医者さんへ行き、必要な処置をしてもらいましょう。

どうして子供は歯をぶつけたりケガするの?

子どもは遊ぶ際に走り回ることがあります。成長途中の段階であるので、幼児は頭と体のバランスが悪く、大人と比べて転びやすいのが特徴です。その際に床や机の角にぶつかったり、友達同士で頭をぶつけたりするケースがよく見られます。

ぶつかった際には上の前歯をぶつけてしまうお子さんが多いです。前歯の怪我の具合によって、処置の方法が異なります。

定期検診を受けることが子供のお口にも大切

ぶつけた後、数日は保護者様も注意してお子さんに異常がないか確認するでしょう。ただ、月が変わると忘れることもあります。

そのような理由からも、歯科医院への定期検診は必要と言えますので、歯が痛くなくても通院しましょう。定期検診は、それ以外にも様々な効果があります。

  • 虫歯や歯周病などの早期発見
  • 歯質を強化するためのフッ素塗布

定期的に行えば、感染前にもしくは初期むし歯の段階で発見でき、お子様の口腔内を健康に保つことが可能です。

子供が歯をぶつけた際の対処法に関するQ&A

子供が歯をぶつけた際の対処法は?

子供が歯をぶつけた際は、痛みの継続、歯の具合や色を確認します。痛みが長く持続する場合や、歯に異変が見られる場合は歯科医に連絡し、診察を受けることが必要です。

歯が欠けた場合の対処法は何ですか?

歯が小さく欠けた場合は歯科用の樹脂を詰めます。大きく欠けた場合は、神経治療やクラウン治療が必要な場合があります。

歯にひびが入った場合の対処法は何ですか?

ひびが入った歯は、ひびが神経に達している場合は抜歯が必要な場合があります。歯科医に相談することが重要です。

まとめ

歯のキャラクター

転び方で頭を打っているかもしれない場合は、脳外科を優先的に受診しましょう。子供はどうしても転びがちですし、親の目が行き届かない場所(保育園や幼稚園、学校など)がありますが、少しでも「以前と違う」と思われる部分がありましたら、病院へ連れて行くようにしてください。

この記事の監修者
医療法人真摯会 心斎橋クローバー歯科・矯正歯科
院長 山田 秀史

2007年 松本歯科大学卒業。2011年 松本歯科大学大学院卒業。日本口腔外科学会認定医。アストラテックインプラント認定医。

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心斎橋クローバー歯科・矯正歯科

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