よく噛むことの大切さとは?噛む効果・30回の目安・健康への影響を歯科医が解説

心斎橋クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 山田 秀史

よく噛むことの大切さとは?

よく噛むことは、食べ物を細かくして飲み込みやすくするだけでなく、唾液の分泌を促したり、口の機能を使ったり、速食いを防いだりすることにもつながります。

「一口30回」が目安として知られていますが、そうめんと硬い野菜では必要な咀嚼回数は同じではありません。すべての食品を必ず30回噛むことよりも、急いで飲み込まず、食べ物の状態に合わせて十分に噛むことが大切です。

そして、歯科医院としてもう一つお伝えしたいのは、「よく噛むこと」と「きちんと噛めること」は別だということです。

歯が痛い、片側でしか噛めない、入れ歯が合わないなどの問題があれば、30回噛もうとしても難しいでしょう。健康のために噛む回数を増やす前に、まず「問題なく噛めるお口の状態」を保つことも重要です。

この記事を読むとわかること

  1. よく噛むことが大切な理由
  2. 「一口30回」は必ず守る必要があるのか
  3. よく噛むことで期待できる効果
  4. 噛むことと唾液の関係
  5. 速食いと噛む回数の関係
  6. 片側だけで噛み続ける場合の注意点
  7. 子供や高齢者にとって噛むことが大切な理由
  8. よく噛む習慣を身につける方法
  9. 噛みにくいときに歯科医院を受診した方がよい理由

普段は無意識に行っている「噛む」という動作ですが、歯だけで行っているわけではありません。舌や頬、唾液、顎を動かす筋肉などが協力して、食べ物を飲み込める状態へ整えています。

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よく噛むことはなぜ大切なのですか?

よく噛むことの大切さとは

噛むことは、食べ物を細かく砕くだけの動作ではありません。歯で食べ物を砕き、舌や頬を使って歯の上へ送り、唾液と混ぜながら飲み込みやすい「食塊」にまとめる一連の働きです。十分に噛むことは、安全に食事をするための基本的な口腔機能の一つです。

噛むことは、食べ物を細かくして唾液と混ぜ、安全に飲み込める状態へ整えるために必要です。

食事をするとき、お口の中ではいくつもの器官が協力して働いています。

大まかな流れは次のようになります。

  1. 食べ物を口へ取り込む
  2. 前歯で適切な大きさに噛み切る
  3. 奥歯で細かく砕き、すりつぶす
  4. 舌や頬を使って食べ物を歯の上へ移動させる
  5. 唾液と混ぜて飲み込みやすい塊にする
  6. 舌で喉の方向へ送り、飲み込む

日本歯科医師会も、咀嚼では歯だけではなく、舌や頬などが食べ物を歯の上へ送り、唾液と混ぜながら飲み込みやすい「食塊」を作っていると説明しています。

つまり、噛むことは「歯で食べ物をつぶすだけ」ではありません。

食事中は、歯・舌・頬・唾液・顎を動かす筋肉などがチームのように働いています。
それぞれの役割を整理すると、噛むことが意外に複雑な働きであることがわかります。

働く部分主な役割
前歯食べ物を適切な大きさに噛み切る
奥歯食べ物を砕き、すりつぶす
舌食べ物を歯の上へ送り、唾液と混ぜる
頬食べ物がお口の外側へ逃げないよう支える
唾液食べ物を湿らせ、飲み込みやすくまとめる
顎を動かす筋肉下顎を動かして咀嚼する

どこか一つの機能が低下すると、以前より食事に時間がかかったり、食べ物をこぼしたり、硬いものを避けたりすることがあります。歯を残すことだけではなく、舌や頬を含めた「食べる機能」を維持することも大切です。

一口30回噛むのは本当に必要ですか?

「一口30回」は、ゆっくりよく噛むことを意識するための目安として考えるとよいでしょう。厚生労働省では、一口30回以上噛むことを目標とする「噛ミング30」が提唱されています。ただし、食品の硬さや大きさによって必要な回数は異なるため、毎回きっちり30回数える必要はありません。

30回は目安です。回数だけにこだわらず、急いで飲み込まず十分に噛むことを意識しましょう。

「一口30回噛みましょう」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。

厚生労働省「歯科保健と食育の在り方に関する検討会」では、より健康的な生活を目指す観点から、一口30回以上噛むことを目標とした「噛ミング30」が提唱されています。

ただし、30回という数字だけにとらわれる必要はありません。

たとえば、

  • 豆腐
  • そうめん
  • やわらかく煮た野菜
  • 生野菜
  • 肉
  • 玄米

では、食感も必要な咀嚼回数も違います。

毎回「1、2、3……」と数えながら食事をすると、かえって食事を楽しめなくなる方もいるでしょう。

そこでおすすめなのが、「30回数える」より「まだ大きな形のまま飲み込もうとしていないか」を確認することです。

まずは一口目だけ30回を意識するのでも構いません。普段10回程度で飲み込んでいる方が、少しゆっくり食べるだけでも食習慣を見直すきっかけになります。

よく噛むと唾液が増えるのはなぜですか?

食べ物を噛む刺激によって唾液の分泌が促されます。唾液には食べ物を湿らせて飲み込みやすくするだけでなく、お口の中を潤す、汚れを洗い流す、歯の再石灰化を助けるなどさまざまな働きがあります。そのため、十分に噛むことはお口の環境を整えることにもつながります。

噛む刺激によって唾液が出やすくなり、食べることやお口の環境を支えます。

唾液は、食事をすると自然に分泌されますが、噛む刺激によっても分泌が促されます。

唾液には次のような働きがあります。

  1. 食べ物を飲み込みやすくする
    → 乾いた食べ物を湿らせ、まとまりやすい状態にします。
  2. お口の中を潤す
    → 舌や頬、粘膜が動きやすい環境を保ちます。
  3. 食べ物や汚れを洗い流す
    → 唾液が流れることで、お口の中に食べ物の残りが停滞しにくくなります。
  4. 歯の再石灰化を助ける
    → 歯の表面から失われたミネラルを戻す働きを助けます。
  5. 味を感じることを助ける
    → 食べ物の成分が唾液に溶けることで、味を感じやすくなります。

日本歯科医師会も、咀嚼機能を使うことで唾液が出やすくなり、おいしく安全に食べることにつながると紹介しています。

ただし、「よく噛んでいれば虫歯にならない」という意味ではありません。虫歯予防には歯磨き、フッ化物の利用、食生活なども重要です。よく噛むことは、そうした予防習慣を支える一つの要素として考えましょう。

よく噛むと食べ過ぎや肥満の予防につながりますか?

ゆっくりよく噛んで食べる習慣は、速食いを防ぐ方法の一つとして役立ちます。厚生労働省の情報でも、速食いの習慣がある人には肥満者が多いことが疫学調査で示されており、ゆっくりよく噛むことは肥満対策の一つとして期待されています。ただし、噛む回数を増やすだけで必ず体重が減るわけではありません。

よく噛んでゆっくり食べることは、速食いや食べ過ぎを防ぐ習慣の一つになります。

食事を短時間で一気に食べてしまう方は、一口ごとの咀嚼回数も少なくなりがちです。

厚生労働省の健康情報サイトでは、速食いの習慣がある人には肥満者が多いことが疫学調査で示されており、「ゆっくりとよく噛むこと」は肥満対策の一つとして期待されると説明されています。

そこで意識したいのが、

  • 一口の量を少なくする
  • 一口ごとに箸を置く
  • 食事時間をある程度確保する
  • スマートフォンを見ながら食べない
  • 急いで飲み込まず、食べ物を十分に細かくする

といった習慣です。

よく噛めば自動的に痩せるわけではありません。食事の量や内容、運動なども体重には関係します。

「30回噛めばダイエットになる」と考えるよりも、噛むことを利用して速食いになりにくい食べ方を身につけると考える方が現実的です。

噛む回数が少ないとどんな影響がありますか?

十分に噛まずに急いで飲み込む習慣は、速食いにつながりやすくなります。一方、歯の欠損や口腔機能の低下によって「噛みたくても噛めない」状態になると、硬い食品を避け、食べられるものが偏る場合があります。噛む回数が少ない理由まで考えることが重要です。

単に噛む回数を見るのではなく、「急いで噛まない」のか「噛みたくても噛めない」のかを分けて考えましょう。

ここは、歯科医院の記事として特にお伝えしたい部分です。

「噛む回数が少ない」という状態には、大きく分けて2種類あります。

1.噛めるのに速く食べてしまう

歯や噛み合わせには問題がないものの、

  • 食事時間が短い
  • 一口が大きい
  • 習慣的に急いでいる
  • スマートフォンなどを見ながら食べている

といった理由で、十分に噛まず飲み込んでいるケースです。

この場合は食べ方を意識することで改善できる可能性があります。

2.噛みたくても十分に噛めない

こちらは注意が必要です。

  • 歯が痛い
  • 奥歯を失っている
  • 入れ歯が合わない
  • 歯周病で歯がぐらつく
  • 噛み合わせに違和感がある

などの理由によって、噛める食品そのものが限られている場合があります。

厚生労働省の健康情報サイトでは、歯を失ったり噛む能力が低下したりすると、肉・魚・野菜・果物などを避けるようになり、栄養摂取が偏ることがあると説明しています。

「よく噛みましょう」というアドバイスが役立つのは、そもそも十分に噛める状態がある場合です。噛めない原因がある場合は、回数を増やす前に原因を確認する必要があります。

状態起こりやすいこと考え方
十分に噛める幅広い食品を選びやすいゆっくり食べる習慣を意識する
速食いになっている咀嚼回数が少なくなりやすい一口の量や食事時間を見直す
歯が痛くて噛めない反対側だけで噛みやすい原因となる歯を確認する
奥歯を失っている硬い食品を避けやすい欠損した歯を補う治療を検討する
噛む力が低下している食べられる食品が偏ることがある口腔機能を確認する

「もっとよく噛みましょう」という言葉だけでは解決できないケースがあります。30回噛もうとしても痛い、疲れる、片側しか使えないという方は、食べ方ではなくお口の状態そのものを確認しましょう。

片側ばかりで噛むのはよくないですか?

食事中に一時的に片側を使うこと自体は珍しくありません。しかし、いつも右側だけ、左側だけという状態が続く場合には、反対側の虫歯や歯周病、歯の欠損、入れ歯の不具合などが隠れている可能性があります。「左右均等に噛まなければ」と無理をするより、片側しか使えない理由を確認することが大切です。

いつも同じ側でしか噛めない場合は、反対側に問題がないか確認しましょう。

食事をしていると、左右まったく同じ回数で噛んでいるわけではありません。
そのため、毎回左右の回数を数えて均等にする必要はありません。

注意したいのは、「右なら噛めるけれど左では噛めない」といった状態が長く続いている場合です。

原因として、

  1. 虫歯がある
  2. 歯周病で歯が動く
  3. 歯が欠けている
  4. 奥歯が抜けている
  5. 詰め物や被せ物に違和感がある
  6. 入れ歯が痛い
  7. 噛み合わせに違和感がある

などが考えられます。

無理に反対側を使うのではなく、「なぜこちら側では噛まないのか」を考えてみましょう。片側噛みは、噛み方の癖ではなく、お口の不調を知らせるサインになっていることもあります。

子供がよく噛むことにはどんな意味がありますか?

子供にとって噛むことは、単に食べ物を細かくするだけではなく、歯・舌・頬・唇などを使って食べる機能を身につけていくことにもつながります。無理に硬い食品を与えるのではなく、成長段階に合った食材を使い、急いで飲み込まない食習慣を身につけることが大切です。

子供では、よく噛んで食べる習慣を身につけ、口のさまざまな機能を使うことが大切です。

子供の食事では、「硬いものをたくさん食べさせればよい」と考える必要はありません。

重要なのは、

  • 食べ物を前歯で噛み切る
  • 奥歯ですりつぶす
  • 舌で食べ物を移動させる
  • 唾液と混ぜる
  • 飲み込める形にまとめる

という一連の動作を経験することです。

日本歯科医師会「歯科から食育」でも、しっかり噛んで食べることを含め、歯科の視点から食べることの大切さが紹介されています。

子供がいつも丸飲みする、食事時間が極端に長い、硬いものを嫌がるなどが続く場合は、単なる好き嫌いではなく、お口の機能や歯の状態について確認した方がよい場合もあります。

高齢になるほど「噛めること」が大切なのはなぜですか?

年齢を重ねると、歯の喪失だけでなく、舌・唇・噛む力などの口腔機能が低下することがあります。噛みにくくなると硬い食品を避けやすくなり、食事内容が偏る場合があります。高齢者では「何回噛むか」以上に「食べたい食品を問題なく噛める状態を保つこと」が重要です。

高齢者では、噛める食品の幅を保ち、栄養バランスの偏りを防ぐことが重要です。

年齢を重ねると、

  • 歯を失う
  • 入れ歯が合わなくなる
  • 噛む力が弱くなる
  • 舌や唇の動きが低下する
  • 口が乾きやすくなる

などの変化が起こることがあります。

厚生労働省では、噛む能力が低下すると、肉・魚・野菜・果物などが食べにくくなり、ビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維などが不足しやすくなると説明しています。

また、自分の歯が20本以上残っている方では咀嚼状況が良好な割合が高いことも報告されています。

だからこそ、歯を失った場合には「食べられるから大丈夫」とそのままにせず、必要に応じて入れ歯、ブリッジ、インプラントなどで噛む機能を補うことを検討します。

噛むことの意味は、年代によって少しずつ変わります。
共通しているのは、歯だけでなく「食べる機能全体」を保つことが大切だという点です。

年代噛むことで意識したいこと
子供噛む・舌を使う・飲み込むなどの食べる機能を使う
成人速食いを避け、十分に噛む食習慣を保つ
中高年虫歯・歯周病・歯の欠損による噛む機能の低下を防ぐ
高齢者食べられる食品の幅と口腔機能を維持する

「よく噛むこと」は全年代に共通しますが、子供と高齢者では目的がまったく同じではありません。それぞれの年代やお口の状態に合わせて「噛める状態」を維持することが重要です。

よく噛む習慣を身につけるにはどうすればよいですか?

よく噛む習慣をつけるには、毎回30回を数えるより、一口の量を減らす、一口ごとに箸を置く、ながら食べを避けるなど、食事のスピードを自然に落とす工夫が続けやすいでしょう。まず一口目だけ意識する方法でも構いません。

食事をゆっくりにする小さな工夫を取り入れると、自然に噛む回数を増やしやすくなります。

毎回30回数えることが負担になる場合は、次のような方法を試してみましょう。

1.一口目だけ30回噛んでみる

食事の最初だけでも噛む回数を意識すると、普段どれくらいの速さで食べているのか気づきやすくなります。

2.一口の量を少なくする

口いっぱいに食べ物を入れると、十分に噛めないまま飲み込みやすくなります。

3.一口ごとに箸を置く

箸を持ったままだと、飲み込む前に次の一口を準備してしまいます。

4.食材の大きさや調理法を工夫する

自分が安全に噛める範囲で、少し大きさを残すなどすると、自然に咀嚼回数が増えることがあります。

5.ながら食べを減らす

テレビやスマートフォンに集中していると、食べるスピードや噛む回数を意識しにくくなります。

6.食事時間を確保する

「5分で食べなければならない」という状況では、よく噛もうとしても難しいものです。

7.噛みにくい歯がないか確認する

食べ方を工夫しても片側しか使えない場合は、歯や噛み合わせに原因がないか確認しましょう。

日本歯科医師会も、一口30回程度を意識する、一口ごとに箸を置く、ながら食べを避けるなどの食べ方を紹介しています。

大切なのは、数日だけ頑張って50回噛むことではありません。毎日の食事で少しゆっくり噛む習慣を続けることです。

よく噛むためには硬いものを食べた方がよいですか?

よく噛むために無理に硬い食品を食べる必要はありません。歯の状態や年齢、治療内容によっては硬い食品が負担になることもあります。自分のお口の状態に合った食品を選び、十分に噛んでから飲み込むことを優先しましょう。

「よく噛む=硬いものを食べる」ではありません。安全に噛める食品で十分に咀嚼しましょう。

「噛む力をつけるために、せんべいや硬い野菜をたくさん食べた方がいいですか?」と質問されることがあります。健康な歯で問題なく噛める方が、歯ごたえのある食品を適度に取り入れることは構いません。

しかし、

  • 歯がぐらついている
  • 入れ歯を使用している
  • 歯の治療中
  • 被せ物を入れた直後
  • 顎に痛みがある
  • 高齢で噛む力が低下している

といった方が、無理に硬いものを噛む必要はありません。

目的は「硬い食品に挑戦すること」ではなく、その人が安全に食べられる食品を、自分の歯や口に合った方法で十分に咀嚼することです。

噛みにくい・噛むと痛い場合はどうすればいいですか?

噛むと痛い、片側でしか噛めない、以前より硬いものが食べにくくなった場合は、噛む回数を増やす前に原因を確認する必要があります。虫歯、歯周病、歯の破折、歯の欠損、入れ歯の不具合、噛み合わせなどが関係していることがあります。

噛みたくても噛めない場合は、練習より先に歯やお口の原因を確認しましょう。

よく噛むことが健康に良いと知ると、「それなら今日から30回噛もう」と思うかもしれません。

しかし、噛もうとすると、

  • 歯が痛い
  • 左右どちらかしか使えない
  • 奥歯で噛めない
  • 入れ歯が痛い
  • 顎が痛い
  • 食べ物が歯に詰まる

という場合は、無理に回数を増やさないでください。

考えられる原因には、

  1. 虫歯
  2. 歯周病
  3. 歯の破折
  4. 歯の欠損
  5. 詰め物・被せ物の不具合
  6. 入れ歯の不適合
  7. 噛み合わせの問題
  8. 顎関節の問題

などがあります。

次のような症状がある場合は、「もっとよく噛む」よりも原因を確認することを優先しましょう。特に急に噛みにくくなった場合は、歯やお口のトラブルが隠れている可能性があります。

症状考えられること対応
噛むと歯が痛い虫歯・歯周病・歯の破折など歯科医院で原因を確認
片側でしか噛めない痛み・歯の欠損・噛み合わせなど使わない側の状態を確認
硬いものが急に噛めなくなった歯や口腔機能の変化歯科医院へ相談
入れ歯で噛むと痛い入れ歯の不適合など入れ歯を調整
食事中によくむせる飲み込む機能の低下など歯科・医療機関へ相談
食べ物をよくこぼす唇・舌などの口腔機能低下口腔機能を確認

よく噛むことを意識するのは大切ですが、「噛みたくても噛めない」状態を我慢しないことは、それ以上に重要です。

歯科医院では、歯の本数だけではなく、噛み合わせや入れ歯の状態などを含めて、食べる機能を確認することができます。

「ひみこのはがいーぜ」とは何ですか?

「ひみこのはがいーぜ」は、よく噛むことの大切さを覚えやすくした標語として知られています。ただし、それぞれの項目を「噛めば必ずその病気を予防できる」という意味に受け取るのではなく、咀嚼のさまざまな役割を意識するための言葉として理解するとよいでしょう。

「ひみこのはがいーぜ」は、噛むことへの関心を高めるための覚えやすい標語です。

よく噛むことに関連して、「ひみこのはがいーぜ」という言葉を聞いたことがある方もおられるでしょう。

一般的には、

ひ:肥満防止
み:味覚の発達
こ:言葉の発音
の:脳への刺激
は:歯の健康
が:全身の健康との関係
い:胃腸との関係
ぜ:元気に活動すること

など、噛むことのさまざまな役割を覚える言葉として用いられています。

ただし、「たくさん噛めば特定の病気を必ず予防できる」という意味ではありません。よく噛むことのメリットを必要以上に大きく説明するのではなく、食事を安全に楽しみ、口腔機能を保つための基本習慣として考えることが大切です。

まとめ|「よく噛むこと」と同じくらい「噛めること」を大切にしましょう

よく噛むことは、食べ物を細かくするだけではありません。

歯、舌、頬、唾液、顎を動かす筋肉などを使いながら食べ物を飲み込みやすい状態へまとめる、食事に欠かせない機能です。

一口30回はよく噛むための一つの目安ですが、毎回数字を数える必要はありません。

まずは、

  1. 一口を少なくする
  2. 急いで飲み込まない
  3. 一口ごとに箸を置く
  4. ながら食べを減らす
  5. 食事時間を確保する

といった、続けやすいところから始めてみましょう。

そして、もう一つ大切なのが、「よく噛む努力ができるお口なのか」という視点です。

噛むと歯が痛い、いつも片側でしか噛めない、以前より硬いものが食べられなくなったという場合は、単なる噛み方の問題ではない可能性があります。

心斎橋クローバー歯科・矯正歯科では、虫歯や歯周病だけではなく、歯の欠損、入れ歯、噛み合わせなどについても患者さんのお口の状態に合わせて確認しています。

生涯にわたって食事を楽しむためにも、「何回噛むか」だけではなく、食べたいものを自分のお口でしっかり噛める状態を守ることを大切にしましょう。