歯ぎしりや食いしばりをしている方のうち、約半数の方が無自覚で行っているといわれます。しかし、そのまま放置しておくと歯に負担がかかり続けて腫れや痛みが出て治療が必要になる可能性がありますので、ご説明します。
まず歯ぎしり、食いしばりがあることに気づくことから
以下のチェックに当てはまれば、歯ぎしり、食いしばりをしている可能性があるので一度歯科医院に相談することをおすすめします。
- 朝起きると顎が疲れている
- 歯が擦り減り、光沢がある
- 歯が欠けやすい、折れやすい
- 舌や頬に歯の痕がついている
- 知覚過敏がずっと続いている
- 治療した被せ物がよく外れたり壊れたりする
- 口の中にぼこぼこした骨の出っ張りがある
音がしないタイプの歯ぎしり・食いしばりには特に注意が必要
歯ぎしりや食いしばりの場合、ギリギリ音がするタイプと音がしないタイプがあります。その割合は約半分ずつと言われており、音がしないタイプは歯ぎしりや食いしばりがあることに自分では気づくことが出来ません。
そのため歯ぎしりや食いしばりをしているという自覚がないまま過ごしてしまい、「詰め物が何回もとれる」「治療した歯がすぐに壊れる」「虫歯じゃないのにしみる」などの症状を繰り返して、歯科医院で「歯ぎしりや食いしばりをしている」と指摘されてはじめて気づく方も多いです。
知覚過敏が頻繁に起こるようになったり、歯が割れて急に強い痛みが出ることもありますので、歯ぎしり、食いしばりのある方は、担当医とよく相談して日頃から適切な対策をしておきましょう。
日中の食いしばりをする人が増えている?
コロナ禍でストレスが溜まっている人が多いのか、日中に食いしばりをしている方が増えています。歯ぎしり、食いしばりは歯科医師が患者さんの歯を見るとすぐにわかります。
ボーっとしているときは、上下の歯が噛み合っておらず、触れていない状態です。テレビやPC、スマホなどに集中している時にグッと力を入れて奥歯を噛む癖がある方は、なるべく上下の歯を離しておくように気をつけましょう。
歯ぎしり、食いしばりによる知覚過敏への対応
歯ぎしり、食いしばりによってエナメル質の一部が剥がれてしまい、歯に痛みを感じる症状を知覚過敏といいます。
知覚過敏による痛みを緩和させるためには、エナメル質の剥がれた部分をレジンでコーティングしたり、薬を塗ったりします。
知覚過敏の痛みが頻繁に起こる場合は、痛み止めを飲んで頂くこともありますが、根本的な解決にはなりませんので、痛みが何度も起こる場合は神経を取る治療をすることもあります。
まとめ
歯ぎしりや食いしばりは歯に思わぬダメージを与えていることがあります。知覚過敏や被せ物が何度も外れるなどの症状がある方は、歯ぎしり、食いしばりがあるかもしれませんので、歯科の定期健診を受けて相談してみましょう。