歯と口のトラブル

前歯がない時インプラントとブリッジ、どっちが良い?

前歯がない時インプラントとブリッジ、どっちが良い?

心斎橋クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 山田 秀史

前歯を失った時、インプラントとブリッジどっちの治療法が良いでしょうか。今日は、両方のメリットやデメリット等詳しくご紹介いたします。

前歯の治療はインプラント?ブリッジ?

転倒などの外傷や事故、虫歯や歯周病などの細菌感染によって、前歯が抜けた・抜歯処置が必要というケースは見受けられます。歯科医院で行う義歯治療とは、入れ歯・インプラント・ブリッジの三種類です。部分入れ歯は隣接歯にかける金属のバネが見えて嫌と感じたり、話している最中に落ちないかという不安定さや痛みが気になるデメリットがあります。そのような点から、前歯を見た目良く治療したいとお考えならば、ブリッジやインプラントという義歯治療を検討される方が多いでしょう。

前歯については、中切歯(ちゅうせっし)・側切歯(そくせっし)・犬歯までを指し、左右合わせて6本の歯を前歯部(ぜんしぶ)と専門的に呼びます。前歯は咀嚼機能で大きい食べ物を細かくちぎるという役割があります。それ以外にもお口を開けて笑った際、お顔の印象の一部となるため、前歯は重要です。

前歯をインプラントで治す

インプラントで治すメリットやデメリットはどのようなものか、治療の流れなども含めて具体的にご説明します。インプラントは、フィクスチャー(人工歯根)・アバットメント(連結部分)・上部構造(被せ物)の三つの部品から成り立つ治療法です。

インプラントの治療の流れ

  1. 局所麻酔を行い歯茎を切開する
  2. あごの骨(顎骨)に穴を開け、チタン製のインプラント体をあごの骨に埋め込む
  3. 数ヶ月そのままにして、埋入した人工歯根と顎骨が結合したらインプラント体の上にアバットメントをつける
  4. 型どりを行い、上部構造(人工歯)の作製を行う
  5. 上部構造をスクリューやセメントでアバットメントに固定し、噛み合わせを確認する

インプラントのメリット

インプラントは他の歯に負担をかけずしっかり噛むことができるのが最大のメリットです。ブリッジは他の歯を削る処置を行う必要がありますが、インプラントの場合、骨と人工歯根が結合すれば自立した人工歯となります。他の残存歯の健康を妨げないという点や、見た目の美しさ、ブリッジより長持ちするという点もメリットに挙げられるでしょう。

インプラントのデメリット

インプラントは骨と人工歯根が結合するまで治療期間が他の義歯治療と比べてかかります。外科手術を行いますので、全身疾患(重度の糖尿病や心筋梗塞・脳梗塞・骨粗しょう症など)の治療中の患者さんは、かかりつけ医の許可が下りず行えない場合があります。また、保険適用外の自由診療のため、保険適用内のブリッジに比べて費用が高いです。

前歯をブリッジで治す

ブリッジのメリット

前歯をブリッジで治すメリットは、早く治療が終了すること・保険適用内の治療が可能な点です。インプラントは骨の質・厚み・量に問題があれば、インプラント治療を行う前に骨造成が必要なため、年単位で治療期間がかかりますが、ブリッジは前後の歯が健康であれば削り、人工歯を被せて固定し治療を終えることができます。インプラントは自費治療であるため自己負担額が100%ですが、ブリッジは保険適用される治療であるため個人負担も少なく安く治療を行えます。

ブリッジのデメリット

ブリッジとは歯を欠損した部分の両隣の歯を削り、連結した被せものを被せる治療法です。ブリッジは治療の特徴上、健康な両隣の歯を全周で削り土台にして、連結した人工歯を被せます。そのため、欠損した部分にかかる力を両隣の支台歯が補います。1.5倍程度の力が支台歯にかかるため、支台歯の寿命が短くなり弱ってしまうことがデメリットです。

前歯にインプラントを行う際のポイント

前歯部のインプラントは、奥歯のインプラントに比べて難しいと言われます。その問題点についてご説明します。

前歯の骨が薄いので増骨が必要なケースが多い

前歯は奥歯と比較した場合、骨が薄いのが特徴です。奥歯は噛んだ食べ物をすりつぶすため力が大きくかかり、骨も厚みがありますが、前歯は食べ物をちぎる機能のみが必要なので、そこまで厚みがある骨になっていません。骨の厚みが足りない場合は、インプラント手術の前に骨造成の処置が必要になり、その分治療期間が延びます。

前歯の形や色、歯茎の色の違いが目立ちやすい

前歯は話したり笑った時などに目立つため、インプラントの色を他の歯の色に合わせないと、天然の歯ではないことがバレてしまいます。また、前歯の骨が薄いと、インプラントが透けて見えてしまうため、歯茎が他の部分と違って見えることがあります。

治療後には定期健診が必須

インプラント・ブリッジのどちらにも大切なことは、治療を終えたら終わりではなく、治療後も治療を行ったお口を清潔に保つことです。食後に行う歯磨きはもちろん、歯周病にならないよう定期的にメンテンナンスやクリーニングを受診しましょう。

定期健診では、歯ブラシでは落とせない歯周ポケット内の歯垢や歯石の除去、歯周病やインプラント歯周炎を発症していないか、予防が上手くできているかの確認、正しい歯磨き指導などを行います。

前歯がない時のインプラントとブリッジに関するQ&A

前歯の欠損による治療を考える際、なぜブリッジやインプラントが選択肢としてよく検討されるのですか?

ブリッジやインプラントは、見た目を良くするための治療方法であり、部分入れ歯に比べてより自然な外観を得ることができるからです。

インプラントで治療するメリットとデメリットは何ですか?

インプラントの最大のメリットは、他の歯に負担をかけずにしっかり噛むことができることです。また、見た目の美しさや長持ちするという点も挙げられます。デメリットとしては、治療期間が他の義歯治療に比べて長くかかり、費用も高いことがあります。

ブリッジで治療するメリットとデメリットは何ですか?

ブリッジのメリットは、治療が比較的早く終了し、保険適用内の治療が可能な点です。デメリットとしては、周囲の健康な歯を削る必要があるため、歯の寿命が短くなり弱くなることが挙げられます。

まとめ

歯のキャラクター

前歯が抜けてしまい、インプラントかブリッジかどっちと迷われたら、インプラント治療を多く行っている医院のカウンセリングで一度お気軽にご相談ください。しっかりとお悩みや口腔内の状態を診断し、患者さんに合った適切な治療計画をおすすめします。

この記事の監修者
医療法人真摯会 心斎橋クローバー歯科・矯正歯科
院長 山田 秀史

2007年 松本歯科大学卒業。2011年 松本歯科大学大学院卒業。日本口腔外科学会認定医。アストラテックインプラント認定医。

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心斎橋クローバー歯科・矯正歯科

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