保険治療で奥歯の虫歯を治す場合には、銀歯の詰め物や被せ物を使用しますが、銀歯が身体の不調の原因になることがありますので、ご説明します。
銀歯は身体に悪影響を与える?
1. 銀歯は金属アレルギーになるリスクがある
元々金属アレルギーのある方には、銀歯での治療が出来ません。金属アレルギーのない方も、お口に銀歯を入れることで、金属が劣化して唾液に溶け出し、金属アレルギーを引き起こすリスクがあります。
金銀パラジウムは金属の中でもアレルギーを起こす率が高く、金属イオンが唾液に溶け出すと血管に入り込み、身体中の臓器などに運ばれて症状が現れることがあります。
2. 銀歯は劣化しやすい
金銀パラジウムに含まれる銀と銅は数年すると、様々な食べ物や唾液によって錆びて劣化しやすく、再治療が必要になることもあります。
3. 銀歯の金属が溶けて歯茎を黒く変色させる
金便パラジウムに含まれている銀や銅が劣化を起こすと、成分が唾液に溶け出すことがあります。溶け出した金属イオンが歯茎に入り込むと、歯茎が黒く変色する「メタルタトゥー」という状態を引き起こしてしまうこともあります。
銀歯で黒く変色した歯茎を元の色に戻すためには、レーザーで治療をするか、外科的な治療が必要になります。
4. お口の中に2種類以上の金属の詰め物・被せ物がある場合、ガルバニー電流が流れることがある
銀歯を2つ以上入れている方は、ガルバニー電流が起きる可能性があります。ガルバニー電流は金属間の電位差によって電流が起こります。ビリっとした刺激によって自立神経の乱れを引き起こし、めまいや耳鳴りなどが起こる場合もあります。。
銀歯は何で出来ているの?
銀歯と呼ばれる詰め物・被せ物は、金銀パラジウム合金とも呼ばれ、金12%、パラジウム20%、銀50%、銅15%、その他の金属が3%混じっている合金が使われます。
保険適応で治療が受けられるため、治療費が安いのがメリットです。デメリットとしては、銀色で光って目立つことがあげられますが、他にも問題点があります。
銀歯の寿命は?
銀歯の寿命は一般的に3~5年程度といわれます。銀歯は金属なので、割れたり欠けたりすることはないのですが、長い年月使用すると、金属イオンが溶け出して銀歯の劣化が起こります。劣化すると歯と銀歯の詰め物・被せ物の間に隙間が出来て、そこから虫歯菌が内部に入り込んで、二次虫歯を起こす原因となります。
割れや欠けがないのに寿命が短いのは、二次虫歯になりやすいことが原因の一つとなります。
銀歯の身体への影響に関するQ&A
銀歯は金銀パラジウム合金と呼ばれる金属の合金で作られます。この合金には金12%、パラジウム20%、銀50%、銅15%、その他の金属が3%含まれています。
金銀パラジウムは金属アレルギーを引き起こすリスクがあります。金属が劣化し、金属イオンが唾液に溶け出すことで、金属アレルギーの症状が現れる可能性があります。
はい、金銀パラジウムに含まれる銀と銅は時間が経つと劣化しやすく、食べ物や唾液の影響で錆びることがあります。そのため、再治療が必要になることもあります。
まとめ
銀歯のデメリットを総合的に考えると、セラミックの詰め物・被せ物が優れています。セラミックは保険が効かない為治療費が高額になります。前歯の場合は審美的な理由により、天然歯と見分けがつかないくらい美しい仕上がりのセラミックをお勧めします。