インプラントで顔変わると聞いてしまうと、不安に思われる方は多いでしょう。顔が変わると言われる理由は、噛み合わせが変わることで筋肉の発達が変化するからです。詳しくご紹介いたします。
インプラントで顔変わるのは左右差がなくなるから
インプラントで顔が変わるという理由は、歯を欠損した部分の筋肉を使用せずお顔の筋肉に偏りがあったのに、きちんと噛めることで左右に等しく力がかかり筋肉が発達して改善するからです。鼻や口元の位置が変わったりするわけではありません。順序だてて考えていきましょう。
- 虫歯や歯周病で口腔内の歯冠(噛み合わせる部分)が抜ける
- 欠損したまま放置していると噛みづらいため反対側で噛んで片側噛みになる
- 頬の筋肉に右と左で差が生まれる
- 片側のみ表情筋が衰えたり、口元にしわやくぼみが生まれやすい
- お顔のバランスの崩れやしわ、たるみで老けた顔に見られやすい
インプラントは義歯治療のひとつで、歯を失った部分に人工歯根を埋入し連結部分を入れて、人工歯を立てるという治療です。保険適用外となり自費治療となりますが、インプラントについての詳しい説明は下記をご参照ください。
インプラントのメリット・デメリット
インプラントのメリットやデメリットについてご説明します。
インプラントのメリット
- 人工歯根を埋入しているため自立した人工歯である
- 安定しているため天然歯と同じ程度にしっかり噛める
- 他の残存歯に悪い影響を及ぼさない
- 他の義歯治療(入れ歯やブリッジ)に比べてメンテナンスで長く保てる
インプラントのデメリット
- 麻酔を伴う手術をする必要がある
- 自由診療制のため医院によって異なり、費用が高い
- 歯科医師の症例経験が豊富かどうかでインプラントを安全に行えるかが決まる
- 対合歯との噛み合わせをきちんと見なければならない
顔が変わるかもしれないインプラントの必要性
歯を欠損した場合、義歯治療を行わないと、顔の筋肉に影響が及ぶというのは先述しました。今度は表情ではなく、口腔内に特化した必要性についてご説明します。
- 歯の空いたスペースで噛むことができず、顎の骨に刺激が伝達しない
- 刺激がない部分のみ顎の骨が痩せてしまう
- 隣の歯が空いたスペースに倒れこんだり移動し、噛み合わせが乱れる
- 失った部分の対合歯(噛み合わせる反対の歯)が長くなる
- 片側噛みになると顎がずれてしまい、顎関節や特定の歯に負担がかかる
インプラントができないケースもある
ただ、インプラントが可能かどうかについては、歯周組織が虫歯や歯周病になっていないかだけではなく、体の状態も重要です。
- 未成年であれば受けることはできない
- 骨粗しょう症や糖尿病、腎疾患で服薬していないか
- 半年以内に脳卒中や心臓病などの既往歴がないか
インプラントの手術が可能かどうかは、お口や全身の状態によります。あごの骨の量が足りない方は、インプラント治療前に骨造成を行う必要があります。また、他の診療科の薬を飲まれている患者さんは、治療中の病院でかかりつけ医に了承を得なければなりません。
まとめ
インプラントで顔が変わるのは改善という意味が大きいです。歯が入るときちんと噛むことができ、人と話す時にもお口を開けることに抵抗感が減ります。精神的な健康を手に入れるためにも、義歯治療はとても大切です。ただし、インプラント治療を受ける際にはカウンセリングで治療計画や費用、特徴を捉えて、安心して治療を受けられる医院を選択しましょう。